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初めてでも安心!パターンの入手方法を解説

この記事ではパターンの入手方法について解説します。

洋服や雑貨など、布製品をつくる際に欠かせない要素の一つが「パターン」です。パターンは、布製品の設計図のようなもので、仕上がりの形やサイズ感を左右する非常に重要な役割を担っています。


パターンなしでは始まらない!洋服づくりの設計図を理解しよう」の記事で、パターンが製作工程においていかに大切か、その役割について触れましたが、今回は具体的にパターンをどのようにして入手するか、その方法についてご紹介します。

2024年12月02日更新

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1. パタンナーに製作を依頼する

パターン自体の納品が不要な場合や、個人向けに少量の製品をつくる場合、縫製の職人さんにパターン製作と縫製をあわせて相談するのもいいかもしれません。職人さんが専門のパタンナーでなかったとしても、自分で縫う前提のパターンであれば、比較的シンプルなものなら、基本的なパターンをつくってくれることもあります。ただし、これは「相談次第」であり、発注者側のコミュニケーション力が大きく影響する方法です。

相談次第で決まること

職人さんにとっては、パターン作成はあくまで「追加作業」です。そのため、単に「安く作りたいからお願いします」という一方的な依頼では動いてもらえないこともあります。発注者側が少しでもコストを抑えたいと考えている場合であっても、発注者と職人さんの双方にとってメリットのある形で依頼を組み立て、誠実に相談することが必要です。


例えば、製作のスケジュールに余裕を持たせてあげたり、材料や見本を提供して手間を減らす工夫をするなど、職人さんが引き受けやすい状況をつくることが大切です。発注者の誠意や準備が整っていれば、職人さんも柔軟に対応してくれる可能性も高まるでしょう。


あるいは、今後の長期的な協力関係を築く意図があることを説明すると、職人さんにとっても魅力的な提案に映ることもあるかもしれません。単発の依頼ではなく、次につながる可能性があれば、職人さんもそのプロジェクトに前向きに取り組むことも検討しやすくなるのではないでしょうか。


予算が多く取れない場合でも、物は相談ということもあります。職人さんが前向きに取り組みたいと思えるようなコミュニケーションが取れれば、相談に乗ってくれることもあるでしょう。

コミュニケーションの工夫で実現可能なケース

形がシンプルなものであれば、引き受けるハードルはより下がります。例えば、トートバッグやシンプルなTシャツ、エプロン、クッションカバーなど、比較的簡単なパターンでも作成可能なものなら、職人さんと密なコミュニケーションを取ることで、予算を抑えながらも良質な製品をつくることができます。


ただし、依頼する前には、どのようなパターンが必要なのか、どの程度の作業がかかるのかをきちんと話し合い、双方が納得した上で進めることが重要です。もし具体的なイメージがある場合は、サンプルやスケッチを用意して、職人さんにしっかりと伝えることで、無駄なやり取りを減らし、スムーズな製作が実現できます。

2. 量産前提でなければ「相談次第」で縫製とあわせて依頼できることも…

縫製において、パターンの存在は欠かせません。縫製作業は基本的にはパターン通りに縫うもので、パターンを無視して縫うということはできません。パターンがないと、縫製者は生地をどのように裁断すればよいのか分からず、また各パーツをどのように縫い合わせれば良いのかも分からなくなります。


なぜこのようにパターンを重視して縫製されるかというと、人体は曲面を持つ立体であるのに対して、布は平面だからです。曲面を持つ立体に対して、平面の生地をフィットさせるには、慎重に計算された設計が必要です。


これは、地球儀を思い浮かべるとわかりやすいかもしれません。地球儀は立体ですが、これを平面の地図に展開すると、形状が歪み、元の立体感を正確に再現することができません。逆に、平面から地球儀を作る際には、地図を適切に分割し、曲面に合わせて調整する必要があります。


同じように、平面の布を人体の曲線にフィットさせるためには、布の形状や裁断を工夫し、パターンを用いて立体に仕上げる必要があります。パターンはまさにその役割を担い、布を美しく立体的な服へと変えるための道筋を示してくれるのです。縫製は、まさに平面から地球儀を作り上げるような繊細な作業なのです。


そのためパターンは縫製においては、縫う道筋を示すガイドラインの役割を果たします。パターンがなければ、縫製の途中でどのように進めればよいかが分からなくなり、方向を見失ってしまうことになります。

3. 手芸本や販売されている型紙を活用する

手軽にパターンを手に入れたい場合、手芸本や市販の型紙を活用する方法もあります。洋服だけでなく、雑貨や小物類のパターンも豊富に用意されており、街の本屋さんや手芸店、ECサイトなどで購入できます。

型紙活用時のポイント

初心者でも安心の詳細説明

芸本や市販の型紙は、初心者でも安心して使えるよう、つくり方が詳細に記載されています。初めてパターンを使って製作する場合、これらの型紙は非常に便利です。特に基本的な洋服や雑貨のパターンは、汎用性が高く、手軽に始められます。

⚠️ 販売したい場合は、商用利用の可否について確認が必要

型紙を使用する際には、必ず商用利用の可否に注意しましょう。多くの手芸本や型紙は、特に商用利用する場合には、利用許諾やライセンスを確認する必要があります。家庭内での利用であれば問題ないことがほとんどですが、作品を販売したい場合は、著者に確認が必要です。